【コメント】ICTサポーターの方へ2015/06/20

記事へ返信しようと思ったら,予想以上に長くなってしまったので,記事として返事を書かせていただきます。ご容赦ください。



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コメントありがとうございます。

また,多くの記事を読んでいただき恐縮です。お礼申し上げます。

私が前任校で使ってきた経験と,他校の公開授業を参観した経験から,回答いたしますと…



タブレットの不具合について,

Windowsタブは1時間の授業のあいだに数台が再起動を要することがありました。数クラス続けて使ったためにバッテリーが切れることもありました。(理科室の実験台にはコンセントがあるので事なきを得ましたが。)

iPad本体が不具合を起こしたことはありません。バッテリーが切れたこともありませんでした。

Windowsタブも安定性,バッテリー性能が向上していますし,汎用性を考えれば一番いいと思います。教育委員会からのしばりがなければもっと多様な使い方ができるようになっていいのでしょうが。



不具合の最多は,ワイヤレスネットワークの不安定さによるものです。一斉に30台がネットにつながる環境を1時間持続させるのが難しいのだと思います。

もちろん,1時間ネットを使い続ける授業は少ないでしょうが,開始5分でトラブルが起きれば,そこから授業展開は滞ることになります。

そうなったらすぐに切り替えられるように,教員にはICTを使わずとも普通に授業ができる技量と準備(毎時間ぶん)が必要です。

初歩的なICTトラブル復旧のための知識・技能もあっていいでしょう。しかしそういった知識・技能は,教員が他の仕事(教材研究,生徒指導,学校事務)を差し置いて,優先的に習得できるものではないです。



最大の問題点は,その不具合を解決するのが授業者である教員であることです。授業者が対応に当たれば,授業は進まなくなります。

これでは本末転倒です。だから普通は使わなくなるのです。

もしくは,校内で得意とされる教員(若手,男性,理系教科など)の仕事量が増えるのです。



解決策は簡単です。ICT支援員を授業のなかに入れるのです。うまく行っている学校では教室に入っていました。そうしなければ,タブレットを眠らせてしまう学校が増えるだけです。

もちろん人件費が継続的にかかりますが,ICT支援員にも相当な経済効果があるでしょう。

常勤になってもらえれば,アプリの更新や充電などの細かな作業もしてもらえますし,当然ネットワークやサーバー,プリンターの保守作業も安心です。

もし学校教育に参加してもらえれば,ホームページの更新や行事の記録係や卒業アルバム作成など,教員が行っている多くの業務をやってもらえるようになります。ICT支援員がヒマしてもったいないということはなくなるでしょう。



HNのとおりICTサポーターの方だと思いますが,ぜひ色々なところに働きかけて,学校と連携できるようにしていってください。

私自身はICTが万能だとは思っていませんが,ICTによって救われる子供たちがいることは間違いありません。

私自身は今後もICTとNLPを理科教育で生かせないか模索しながら,修行を積んでいきます。

コメントを寄せていただき,ありがとうございました。

コメント

_ ICTサポート員 ― 2015/06/21 03:20

詳しくお答え頂き、ありがとうございます。
確かに電池の持ちは、iPadは非常に良いと思います。
スリープモードでの、電池消費が少ないのが大きいと思います。
Windowsタブレットも性能が上がって来たので、
今後に期待したいですね。



私も複数のデモ導入に参加・見学させて頂いて
見えてきた問題点を幾つか挙げさせて頂きます。
それに関してもご意見をお聞かせ頂けるも助かります。



私が感じた問題点です。
まずはソフト面です。
多くの自治体で、タブレットを導入している所では
授業支援システムが導入されていると思います。
メーカー等は伏せますが、授業支援システムが
容量を食い過ぎる事が一番の原因だと思っています。
常時通信を行い、生徒のタブレットのリアルタイムの画面を
先生のタブレットから確認出来る様にしている。
リアルタイムの画面では無く、生徒が別のアプリを
開いていないかが、分かればそれで十分だと思います。
莫大な通信を使い、タブレットの画面で、30.40分割した
画面を表示しても見えません。
更に、教室用サーバーが必要なメーカーもあります。
学校用サーバーと教室用サーバーの2重サーバーとなっている
のも1つの原因だと思っています。

私の親戚にintelに勤めている者がおり、その者に聞いた所、
そういうシステムの作りにするとPCの性能云々では
どうしようもないだろう。
との事でした。
ここを変えれば、電池持ち・不具合は抑えられると思います。


デバイス面
上記の様なソリューションを使用する場合、推奨環境が
決められています。
実は、デバイスがその推奨環境を満たしていない事があります。
厳密に言えば、バーストモードでようやく推奨環境になる。
が、正しいです。
捉え方次第だとは思いますが、通常の状態で
推奨環境を満たした上で、バーストモードがあれば
更に快適に使える。
という考え方をするべきだと思います。

コールセンター側の問題点
ある先生が写真の連続撮影をしたい。と思い、コールセンターに
電話をされていました。
コールセンター側の回答は「出来ません」だったそうです。
しかし、その後生徒が連続撮影機能を見つけました。
これでは、コールセンターに電話をした意味がありません。

正に、知識を持ったICTサポート員を前提に進めないと
失敗すると思います。

タブレットは、あくまで手段として捉え
先生対生徒の関係を忘れずに
取り組んでいけば、ICTには
期待できる事が多いと思います。

これからも色々勉強して
先生方といい授業を作れる様に頑張りたいと思います。
お互い頑張りましょうね。

長文になり、申し訳ないです。

_ katoo ― 2015/06/23 01:19

さまざまな情報を提供していただきありがとうございます。

ブログという場ですから,お互いすべてを晒して話すことはできませんが,コメントをいただくことはとてもうれしく思っています。

ICTサポート員さんのお話,なるほどと思いました。

たしかに,うちの学校も教師用と生徒用のサーバーになっているようです。しかし,これは教育委員会が管理しているものですから,学校レベルでは変えようがありません。

そもそもタブレットも何も,行政の予算(税金)で買っていただくものですから,学校で自分たちのやりたいようにはできないわけです。

設備,機材,ソフト(授業支援システム)は決められ(縛られ),教員や学校の独自性や創意工夫は抑え込まれています。その辺が悔しい限りです。愚痴っても仕方ありませんが。

ICTサポート員さんのおっしゃる通り,生徒に関わる者が力を合わせて取り組むことが大切だと思います。頑張っていきましょう。

このたびは,コメントを書いていただきありがとうございました。

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