【文具】4つの評価印を授業中におして回る ― 2019/12/12

久しぶりに授業に関するネタを。。。
授業中に見取りをする『形成的評価』について、自分なりの課題がありました。
今回は、よく教師のテーマになる『指導と評価の一体化』を、自分なりに解決したと思っている方法です。
授業中、生徒にじっくり考えさせて思考力を高めようと、ワークシートに考察を書かせます。
安易に指名して、一人の生徒に発表させてしまうと、それ以外の生徒は思考停止になります。
書いてくれないと客観的に評価できません。だからじっくりと待ちます。
ワークシートを見て回り、『評価OK』となったときに、黄色の丸シールを貼っていた時期もありました。
そのときは、思考・表現としてOKな内容のときに貼るようにして、シールの数を数えて単元ごとに評価に加えていました。
生徒はシール欲しさにがんばっていました。ただの丸シールなのに…。
ただ自分としては左手にシール台紙を持って右手で貼って歩いているのがイヤになってしまいました。
机間巡視に時間がかかって、作業効率が非常に下がります。
シールの代わりに赤ペンを持って回ったこともあります。
しかし赤ペンでは○をつけてあげることはできますが、生徒としては価値が薄い。
しかも、ねつ造されても判別しにくい。(した生徒はいなかったけど)
計算問題を練習するときなどには、採点という意味ではいいのでしょうが、テストでもないのに赤丸の数を数えて評価するのは難しい。
シールでも赤ペンでも、一番評価しにくい思考・表現についてばかり評価することになってしまいます。
他の3観点については評価のしようがなくなってしまいます。
そこで浸透印のスタンプを4種類、買ってきました。
これで「関心・意欲・態度」「思考・表現」「技能」「知識・理解」を、それぞれ評価しようと思います。
使っていてもそのままでは絶対に分からなくなると思ったので、テプラで「関意」「思表」「技能」「知理」と作ってスタンプの横に貼りました。
授業のときには、机間指導のときにスタンプを1つもってOKなものに捺していきます。
指導案で「技能」について評価すると決めてあったなら、机間指導のときに今回は「技能」について評価するぞと思いながら、生徒一人一人のワークシートを見て、OKだったらスタンプを捺すわけです。
次に「知識・理解」を評価するのであれば、スタンプを持ちかえてもう一周します。念のため、1回の授業で全ての観点について評価する必要はないです。
B基準であればスタンプ1つ,A基準に達していればスタンプを2つ押します。C基準であればどうしてスタンプを捺さないのか、個別に支援して理解させていきます。
こうすることで、片手で作業できるし、4つの観点全てについて授業の中で生徒の目に見える形で評価できるようになります。
生徒も「ハンコをもらえた。」=「自分はちゃんと書いた、先生は見てくれた。」と思えるはずです。
単元の最後に、スタンプの数を数えさせて、単元シートに記録してもらえば、形成的評価として点数に加えます。
こういう机間指導・個別指導ができるのも、パワーポイントを使うことで、黒板に書く時間を短縮したおかげです。
また、ワイヤレスプレゼンターを持って歩いて、黒板に戻る時間を短縮したおかげです。
プロジェクターとワイヤレスプレゼンターと4つの評価印は、私の授業の3種の神器となっています。
指導と評価の一体化に悩んでいらっしゃる先生がいたら、まず1個だけでも、浸透印タイプのスタンプを持ち歩いてみてください。
授業中に見取りをする『形成的評価』について、自分なりの課題がありました。
今回は、よく教師のテーマになる『指導と評価の一体化』を、自分なりに解決したと思っている方法です。
授業中、生徒にじっくり考えさせて思考力を高めようと、ワークシートに考察を書かせます。
安易に指名して、一人の生徒に発表させてしまうと、それ以外の生徒は思考停止になります。
書いてくれないと客観的に評価できません。だからじっくりと待ちます。
ワークシートを見て回り、『評価OK』となったときに、黄色の丸シールを貼っていた時期もありました。
そのときは、思考・表現としてOKな内容のときに貼るようにして、シールの数を数えて単元ごとに評価に加えていました。
生徒はシール欲しさにがんばっていました。ただの丸シールなのに…。
ただ自分としては左手にシール台紙を持って右手で貼って歩いているのがイヤになってしまいました。
机間巡視に時間がかかって、作業効率が非常に下がります。
シールの代わりに赤ペンを持って回ったこともあります。
しかし赤ペンでは○をつけてあげることはできますが、生徒としては価値が薄い。
しかも、ねつ造されても判別しにくい。(した生徒はいなかったけど)
計算問題を練習するときなどには、採点という意味ではいいのでしょうが、テストでもないのに赤丸の数を数えて評価するのは難しい。
シールでも赤ペンでも、一番評価しにくい思考・表現についてばかり評価することになってしまいます。
他の3観点については評価のしようがなくなってしまいます。
そこで浸透印のスタンプを4種類、買ってきました。
これで「関心・意欲・態度」「思考・表現」「技能」「知識・理解」を、それぞれ評価しようと思います。
使っていてもそのままでは絶対に分からなくなると思ったので、テプラで「関意」「思表」「技能」「知理」と作ってスタンプの横に貼りました。
授業のときには、机間指導のときにスタンプを1つもってOKなものに捺していきます。
指導案で「技能」について評価すると決めてあったなら、机間指導のときに今回は「技能」について評価するぞと思いながら、生徒一人一人のワークシートを見て、OKだったらスタンプを捺すわけです。
次に「知識・理解」を評価するのであれば、スタンプを持ちかえてもう一周します。念のため、1回の授業で全ての観点について評価する必要はないです。
B基準であればスタンプ1つ,A基準に達していればスタンプを2つ押します。C基準であればどうしてスタンプを捺さないのか、個別に支援して理解させていきます。
こうすることで、片手で作業できるし、4つの観点全てについて授業の中で生徒の目に見える形で評価できるようになります。
生徒も「ハンコをもらえた。」=「自分はちゃんと書いた、先生は見てくれた。」と思えるはずです。
単元の最後に、スタンプの数を数えさせて、単元シートに記録してもらえば、形成的評価として点数に加えます。
こういう机間指導・個別指導ができるのも、パワーポイントを使うことで、黒板に書く時間を短縮したおかげです。
また、ワイヤレスプレゼンターを持って歩いて、黒板に戻る時間を短縮したおかげです。
プロジェクターとワイヤレスプレゼンターと4つの評価印は、私の授業の3種の神器となっています。
指導と評価の一体化に悩んでいらっしゃる先生がいたら、まず1個だけでも、浸透印タイプのスタンプを持ち歩いてみてください。
【理科】「直線」と「一直線」の違いは何か。 ― 2019/03/23

むかし悩んだことのメモがEvernoteにありました。
たまたま発掘したので記事にします。
理科の教科書のどこかで、わざわざ「一直線上にある。」という表現があります。どこだか分かりますか。
こういう「言葉にこだわる」ところが、言語感覚優位なのか、ただの私の性分なのかはよく分かりませんが。。。
疑問 「直線」と「一直線」の違いは何か。
○ 直線は、幾何学上の概念で、2点を最短距離で結ぶ線分を両側に無限に伸ばしたもの。また、そのような形状の実在するもの。
例文
「A点、B点を通る直線上に、・・・」
「この道路はほぼ直線である。」
○ 一直線は、直線のような様。まっすぐに伸びていく様、進んでいく様。
例文
「柔道一直線」
「目標に向かって一直線に進む。」
だそうです。直線は「実在するもの」だそうなので、実在しない想像上の直線は「一直線」だということになります。
つまり、一定の速さで一直線上をまっすぐに進む運動は、実在する等速直線運動は、確かに実際にしかれた直線のレールの上を進んでいるのではなく、何もないところをまっすぐに走っていますからね。
というわけで、テストで「直線上を進む」と書いてきたときには、一言解説が必要になります。
こんなこと調べているから、「先生は変なところ細かい」って言われるんですね。
たまたま発掘したので記事にします。
理科の教科書のどこかで、わざわざ「一直線上にある。」という表現があります。どこだか分かりますか。
こういう「言葉にこだわる」ところが、言語感覚優位なのか、ただの私の性分なのかはよく分かりませんが。。。
疑問 「直線」と「一直線」の違いは何か。
○ 直線は、幾何学上の概念で、2点を最短距離で結ぶ線分を両側に無限に伸ばしたもの。また、そのような形状の実在するもの。
例文
「A点、B点を通る直線上に、・・・」
「この道路はほぼ直線である。」
○ 一直線は、直線のような様。まっすぐに伸びていく様、進んでいく様。
例文
「柔道一直線」
「目標に向かって一直線に進む。」
だそうです。直線は「実在するもの」だそうなので、実在しない想像上の直線は「一直線」だということになります。
つまり、一定の速さで一直線上をまっすぐに進む運動は、実在する等速直線運動は、確かに実際にしかれた直線のレールの上を進んでいるのではなく、何もないところをまっすぐに走っていますからね。
というわけで、テストで「直線上を進む」と書いてきたときには、一言解説が必要になります。
こんなこと調べているから、「先生は変なところ細かい」って言われるんですね。
理科主任としての3つのミッション ― 2018/10/10

今年度は理科主任をやっています。
昨年度まで小規模校で一人で全てやっていたので、他の理科の先生方と一緒に仕事ができるのは久しぶりです。
今年度、主任としてのミッションを3つ考えました。
(1) 理科室、理科準備室をきれいにする。
(2) 理科部会回覧板をつくる。
(3) 理科通信を発行する。
(1)の理科準備室については、どこの学校に行っても同じです。
本校も目にあまる状況です。
理科の先生が多いと、共通理解するのが難しいので、こうなるのも分かります。
そこで、最初の教科部会で「理科準備室をきれいにして、コーヒーを飲めるようにしましょう。」と話しました。
これがウケたようで、先生方が少しずつ何とかしようと動き出しました。
今は学校で設定された教科部会のときに、みんなで1時間くらい片付けをやっています。
これまで数回のトライでだいぶマシになりました。
そろそろ美味しいコーヒーを準備してもいいかもしれません。
(2)の回覧板については、思い返せば以前もやっていた気がします。
理科に関する通知が主任に回されてきますが、主任どまりにしてはいけないと思います。
校外研修のお知らせなど、他の先生方にも伝えるようにしています。それらの文書をバインダーに挟んで回覧します。
ついでに、
予算、薬品、備品、消耗品についての相談、
校内研修(現職教育)についての連絡、
理科室の使い方や授業内容の相談、
研修のアイデア出しなどについて、
私の考えを書いたり、先生方が書き込めるようにしたりする紙をつけています。
大規模校で複数教員がいると、実はなかなかコミュニケーションが取れない、取っている余裕がないというのが正直なところです。
それを解消するために考えたのが教科部会回覧板です。
(3)の理科通信については、生徒の学力向上の基礎の基礎として、生徒の興味、関心を高めるために始めました。
本当は各先生が作って、全校生に配付するのが理想かもしれません。
しかしスタートの時点では、
どうしても先生方の負担感が大きいこと。
生徒の大半は読まずにゴミにすること。
を考えて小さく始めることにしました。
私一人で作って、理科室前の壁に貼っていくことにしました。
10枚くらい貼ったら、バックナンバーとしてファイルに綴じて、後からでも読めるようにしています。
さっそく理科室を利用するクラスの生徒が見ていたり、休み時間や掃除の後に読んでいる生徒を見かけることができました。
実は隠し玉があって、冬休みに科学実験教室を開こうかと考えています。
時間とか予算とか懸案事項は多いのですが、小さな学校でできていたことを、大きな学校でも諦めたくはありません。
先生方の反応も悪くはなかったので、先生方の協力も得ながら、チャレンジしたいと思います。
以上、理科主任としてやっている仕事でした。
昨年度まで小規模校で一人で全てやっていたので、他の理科の先生方と一緒に仕事ができるのは久しぶりです。
今年度、主任としてのミッションを3つ考えました。
(1) 理科室、理科準備室をきれいにする。
(2) 理科部会回覧板をつくる。
(3) 理科通信を発行する。
(1)の理科準備室については、どこの学校に行っても同じです。
本校も目にあまる状況です。
理科の先生が多いと、共通理解するのが難しいので、こうなるのも分かります。
そこで、最初の教科部会で「理科準備室をきれいにして、コーヒーを飲めるようにしましょう。」と話しました。
これがウケたようで、先生方が少しずつ何とかしようと動き出しました。
今は学校で設定された教科部会のときに、みんなで1時間くらい片付けをやっています。
これまで数回のトライでだいぶマシになりました。
そろそろ美味しいコーヒーを準備してもいいかもしれません。
(2)の回覧板については、思い返せば以前もやっていた気がします。
理科に関する通知が主任に回されてきますが、主任どまりにしてはいけないと思います。
校外研修のお知らせなど、他の先生方にも伝えるようにしています。それらの文書をバインダーに挟んで回覧します。
ついでに、
予算、薬品、備品、消耗品についての相談、
校内研修(現職教育)についての連絡、
理科室の使い方や授業内容の相談、
研修のアイデア出しなどについて、
私の考えを書いたり、先生方が書き込めるようにしたりする紙をつけています。
大規模校で複数教員がいると、実はなかなかコミュニケーションが取れない、取っている余裕がないというのが正直なところです。
それを解消するために考えたのが教科部会回覧板です。
(3)の理科通信については、生徒の学力向上の基礎の基礎として、生徒の興味、関心を高めるために始めました。
本当は各先生が作って、全校生に配付するのが理想かもしれません。
しかしスタートの時点では、
どうしても先生方の負担感が大きいこと。
生徒の大半は読まずにゴミにすること。
を考えて小さく始めることにしました。
私一人で作って、理科室前の壁に貼っていくことにしました。
10枚くらい貼ったら、バックナンバーとしてファイルに綴じて、後からでも読めるようにしています。
さっそく理科室を利用するクラスの生徒が見ていたり、休み時間や掃除の後に読んでいる生徒を見かけることができました。
実は隠し玉があって、冬休みに科学実験教室を開こうかと考えています。
時間とか予算とか懸案事項は多いのですが、小さな学校でできていたことを、大きな学校でも諦めたくはありません。
先生方の反応も悪くはなかったので、先生方の協力も得ながら、チャレンジしたいと思います。
以上、理科主任としてやっている仕事でした。
【理科】化学反応式をマグネットで指導するコツ ― 2018/05/31

今年は中学2年生を受け持っています。
化学反応式の指導では、マグネットをホワイトボードに貼って、あれこれ動かしながら考えさせる実践は多いと思います。
この授業実践のコツを紹介します。
まず、マグネットはいろいろな色(4色以上)をたくさん用意します。大きさもいろいろあっても構わないいでしょう。
マグネットをいれるトレイやタッパを用意するのもいいでしょう。
ホワイトボードもA3サイズくらいのものを用意します。大きいほうがいいですが、A3で大丈夫です。
ホワイトボードは横に使って、中心に「→」を書きます。このとき「+」は煩雑になるので要りません。
100均でどれも揃います。理科室や事務室を探して無いときは買うしかないですが、無駄に買いすぎないようにしましょう。
班活動の時は6人では多いので、多くても4人がいいと思います。(準備する数は増えますが。)
この人数だと頭を寄せて話し合うことができます。
私は6人は「生活班」、4人は「学習班」と呼んで、班を作るときに指定しています。
さて、実際にこの授業をするときの最大の悩みは、マグネットだと思います。
学校(事務室)には意外とたくさんのマグネットがあります。
たぶん、理科室にも同じような授業をしようとしたマグネットがあります。
しかし、私が出会った理科室のマグネットたちには、わざわざ白いマグネットには「H」とか、黄色いマグネットには「C」とか書いてあります。
これを「やめる」のが、この授業のコツです。
マグネットには何も書かないのです。
マグネットによって、「H」とか「Fe」とか決めてしまうから、数が足りないとかのトラブル(面倒・手間)が起きるのです。
適当な数を配って、生徒たちに自分たちで決めさせてしまえばいいのです。
もともと原子に色なんてついていないんです。(ついているのもあるかもしれませんが。)
数学で「バナナの本数をxとする。」というように、仮定することを学んでいます。
そんなことを根拠にすると、生徒にはそれほどの違和感がありません。
ですから、
「自分たちで、どの色のマグネットを水素(H)にするか、決めてからスタートしましょう。」
「ただ、つぎの問題でも同じにしてもいいし、さっき水素だったマグネットを炭素にしてもいいよ。」
「説明する人が、どのマグネットが何を表すか宣言してやるんだよ。」
と言ってやればいいのです。
これで書いたり貼ったりする手間も、必要な数を揃える手間もなくなります。
生徒たちはワイワイと話し合いながら、お互いに学びあって理解を深めることができます。
先生は「このピンクのマグネットは何を表しているの?」なんて聞きながら、机間指導しましょう。
私がよくやらせるのは次の4つです。
(1)水の合成(化合) 2H2+O2 → 2H2O
(2)マグネシウムの燃焼 2Mg+O2 → 2MgO
(3)酸化銀の分解 2Ag2O → 4Ag+O2
(4)酸化銅の還元(炭素を使って) 2CuO+C→2Cu+CO2
学習班をつくり、1人1つ分担を決めて、のこり3人に説明するのを課題にします。
分からないときは3人がフォローして教えてあげるようにします。
全部できてしまった班には、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の分解を考えさせます。
化学反応式の指導では、マグネットをホワイトボードに貼って、あれこれ動かしながら考えさせる実践は多いと思います。
この授業実践のコツを紹介します。
まず、マグネットはいろいろな色(4色以上)をたくさん用意します。大きさもいろいろあっても構わないいでしょう。
マグネットをいれるトレイやタッパを用意するのもいいでしょう。
ホワイトボードもA3サイズくらいのものを用意します。大きいほうがいいですが、A3で大丈夫です。
ホワイトボードは横に使って、中心に「→」を書きます。このとき「+」は煩雑になるので要りません。
100均でどれも揃います。理科室や事務室を探して無いときは買うしかないですが、無駄に買いすぎないようにしましょう。
班活動の時は6人では多いので、多くても4人がいいと思います。(準備する数は増えますが。)
この人数だと頭を寄せて話し合うことができます。
私は6人は「生活班」、4人は「学習班」と呼んで、班を作るときに指定しています。
さて、実際にこの授業をするときの最大の悩みは、マグネットだと思います。
学校(事務室)には意外とたくさんのマグネットがあります。
たぶん、理科室にも同じような授業をしようとしたマグネットがあります。
しかし、私が出会った理科室のマグネットたちには、わざわざ白いマグネットには「H」とか、黄色いマグネットには「C」とか書いてあります。
これを「やめる」のが、この授業のコツです。
マグネットには何も書かないのです。
マグネットによって、「H」とか「Fe」とか決めてしまうから、数が足りないとかのトラブル(面倒・手間)が起きるのです。
適当な数を配って、生徒たちに自分たちで決めさせてしまえばいいのです。
もともと原子に色なんてついていないんです。(ついているのもあるかもしれませんが。)
数学で「バナナの本数をxとする。」というように、仮定することを学んでいます。
そんなことを根拠にすると、生徒にはそれほどの違和感がありません。
ですから、
「自分たちで、どの色のマグネットを水素(H)にするか、決めてからスタートしましょう。」
「ただ、つぎの問題でも同じにしてもいいし、さっき水素だったマグネットを炭素にしてもいいよ。」
「説明する人が、どのマグネットが何を表すか宣言してやるんだよ。」
と言ってやればいいのです。
これで書いたり貼ったりする手間も、必要な数を揃える手間もなくなります。
生徒たちはワイワイと話し合いながら、お互いに学びあって理解を深めることができます。
先生は「このピンクのマグネットは何を表しているの?」なんて聞きながら、机間指導しましょう。
私がよくやらせるのは次の4つです。
(1)水の合成(化合) 2H2+O2 → 2H2O
(2)マグネシウムの燃焼 2Mg+O2 → 2MgO
(3)酸化銀の分解 2Ag2O → 4Ag+O2
(4)酸化銅の還元(炭素を使って) 2CuO+C→2Cu+CO2
学習班をつくり、1人1つ分担を決めて、のこり3人に説明するのを課題にします。
分からないときは3人がフォローして教えてあげるようにします。
全部できてしまった班には、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の分解を考えさせます。
「暦」について調べてみた ― 2018/04/30

ちょっと気になって、暦についていろいろ調べました。
そのメモを残しておきます。
手帳でも使えるし、理科の授業でネタとしても使えます。
【和風月名】
1月 - 睦月(むつき)
2月 - 如月 または 衣更着(きさらぎ)
3月 - 弥生(やよい)
4月 - 卯月(うづき)
5月 - 皐月 または 早月(さつき)
6月 - 水無月(みなづき)
7月 - 文月(ふみづき、ふづき)
8月 - 葉月(はづき)
9月 - 長月(ながつき)
10月 - 神無月(かんなづき)、出雲地方では神在月(かみありつき)
11月 - 霜月(しもつき)
12月 - 師走(しわす、しはす)
【二十四節気】 半月ごと
1月5日 - 小寒(しょうかん)、寒の入り(かんのいり)
1月17日 - 冬の土用(どよう)
1月20日 - 大寒(だいかん)
2月3日 - 節分(せつぶん)
2月4日 - 立春(りっしゅん)
2月19日 - 雨水(うすい)
3月6日 - 啓蟄(けいちつ)
3月16日 - 春の社日(しゃにち)
3月18日 - 春彼岸(はるひがん)
3月21日 - 春分(しゅんぶん)
4月5日 - 清明(せいめい)
4月17日 - 春の土用(どよう)
4月20日 - 穀雨(こくう)
5月2日 - 八十八夜(はちじゅうはちや)
5月6日 - 立夏(りっか)
5月21日 - 小満(しょうまん)
6月6日 - 芒種(ぼうしゅ)
6月11日 - 入梅(にゅうばい)
6月21日 - 夏至(げし)
7月2日 - 半夏生(はんげしょう)
7月7日 - 小暑(しょうしょ)
7月15日 - 中元(ちゅうげん)、盆(ぼん)
7月20日 - 夏の土用(どよう)
7月23日 - 大暑(たいしょ)
8月8日 - 立秋(りっしゅう)
8月23日 - 処暑(しょしょ)
9月1日 - 二百十日(にひゃくとおか)
9月8日 - 白露(はくろ)
9月11日 - 二百二十日(にひゃくはつか)
9月20日 - 秋彼岸(あきひがん)
9月22日 - 秋の社日(しゃにち)
9月23日 - 秋分(しゅうぶん)
10月8日 - 寒露(かんろ)
10月20日 - 秋の土用(どよう)
10月23日 - 霜降(そうこう)
11月7日 - 立冬(りっとう)
11月22日 - 小雪(しょうせつ)
12月7日 - 大雪(たいせつ)
12月22日 - 冬至(とうじ)
【七十二候】 5日おき
ありすぎるので割愛。。。
そのメモを残しておきます。
手帳でも使えるし、理科の授業でネタとしても使えます。
【和風月名】
1月 - 睦月(むつき)
2月 - 如月 または 衣更着(きさらぎ)
3月 - 弥生(やよい)
4月 - 卯月(うづき)
5月 - 皐月 または 早月(さつき)
6月 - 水無月(みなづき)
7月 - 文月(ふみづき、ふづき)
8月 - 葉月(はづき)
9月 - 長月(ながつき)
10月 - 神無月(かんなづき)、出雲地方では神在月(かみありつき)
11月 - 霜月(しもつき)
12月 - 師走(しわす、しはす)
【二十四節気】 半月ごと
1月5日 - 小寒(しょうかん)、寒の入り(かんのいり)
1月17日 - 冬の土用(どよう)
1月20日 - 大寒(だいかん)
2月3日 - 節分(せつぶん)
2月4日 - 立春(りっしゅん)
2月19日 - 雨水(うすい)
3月6日 - 啓蟄(けいちつ)
3月16日 - 春の社日(しゃにち)
3月18日 - 春彼岸(はるひがん)
3月21日 - 春分(しゅんぶん)
4月5日 - 清明(せいめい)
4月17日 - 春の土用(どよう)
4月20日 - 穀雨(こくう)
5月2日 - 八十八夜(はちじゅうはちや)
5月6日 - 立夏(りっか)
5月21日 - 小満(しょうまん)
6月6日 - 芒種(ぼうしゅ)
6月11日 - 入梅(にゅうばい)
6月21日 - 夏至(げし)
7月2日 - 半夏生(はんげしょう)
7月7日 - 小暑(しょうしょ)
7月15日 - 中元(ちゅうげん)、盆(ぼん)
7月20日 - 夏の土用(どよう)
7月23日 - 大暑(たいしょ)
8月8日 - 立秋(りっしゅう)
8月23日 - 処暑(しょしょ)
9月1日 - 二百十日(にひゃくとおか)
9月8日 - 白露(はくろ)
9月11日 - 二百二十日(にひゃくはつか)
9月20日 - 秋彼岸(あきひがん)
9月22日 - 秋の社日(しゃにち)
9月23日 - 秋分(しゅうぶん)
10月8日 - 寒露(かんろ)
10月20日 - 秋の土用(どよう)
10月23日 - 霜降(そうこう)
11月7日 - 立冬(りっとう)
11月22日 - 小雪(しょうせつ)
12月7日 - 大雪(たいせつ)
12月22日 - 冬至(とうじ)
【七十二候】 5日おき
ありすぎるので割愛。。。
単元テストは回数の少ないものを採用する ― 2016/03/15

この時期は来年度の使用教材を決めて,注文する時期ですね。
教材屋さんも必死になって売り込みに来ます。
私が採用を決めるポイントは次の通りです。
【ワーク】
・易しい問題から難しい問題まで揃っている。
(基礎・応用とか,基本・発展とか)
・高校入試問題が採用されている。
(中1から入試を意識させられる。)
・写真ばかりではなく,模式図が多く使われている。
(入試では写真より図が多いから。)
・単元の学習内容が整理されたページがある。
(まとめとして使わせやすい。)
・解答欄が右端に揃っている。
(答えを隠して繰り返しできる。)
【単元テスト】
・回数が少ない。
(ひとつの単元で3回で充分。授業をつぶされたくない。)
・2枚同時にやっても50分でできる。
(1枚につき20~25分くらいの設定だといいです。)
・模範解答が詳しい。
(解説はもちろん,記述の採点基準が書いてあるとか。)
・観点別になっている。
(今となっては当たり前ですね。)
・観点毎に採点がしやすい。点数が数えやすい。
(効率よく仕事したいし,生徒にも分かりやすいので。)
教材屋さんも必死になって売り込みに来ます。
私が採用を決めるポイントは次の通りです。
【ワーク】
・易しい問題から難しい問題まで揃っている。
(基礎・応用とか,基本・発展とか)
・高校入試問題が採用されている。
(中1から入試を意識させられる。)
・写真ばかりではなく,模式図が多く使われている。
(入試では写真より図が多いから。)
・単元の学習内容が整理されたページがある。
(まとめとして使わせやすい。)
・解答欄が右端に揃っている。
(答えを隠して繰り返しできる。)
【単元テスト】
・回数が少ない。
(ひとつの単元で3回で充分。授業をつぶされたくない。)
・2枚同時にやっても50分でできる。
(1枚につき20~25分くらいの設定だといいです。)
・模範解答が詳しい。
(解説はもちろん,記述の採点基準が書いてあるとか。)
・観点別になっている。
(今となっては当たり前ですね。)
・観点毎に採点がしやすい。点数が数えやすい。
(効率よく仕事したいし,生徒にも分かりやすいので。)
【原稿】災害の映像を見せた後に話すこと ― 2016/02/08

最近,いろいろなところで災害が起きています。
関東地方での連続した地震,台湾の直下型地震,そして桜島の噴火…。
これだけ続いてしまうと一体全体どうにかなってしまうのではないか。と不安にもなります。
こういった災害時には,新聞やニュース動画を資料として「防災」について話をしています。
タイムリーな話題なだけに,生徒たちの食いついてきます。
3学期の学習として,ちょうど関連領域を扱う頃ですね。1年生は地震・火山,2年生は気象(雷),3年生は自然災害があります。
今回は桜島の噴火の際に見られた「火山雷」について動画を見せました。生徒たちは食い入りうようにニュースを観ていました。
そして終わりの火山雷の場面でぼそっと…「かっこいい」と一人がつぶやきました。
もちろん,それを狙っていたわけですが,動画終了後こんなふうに話しました。
「今回は火山の瞬間を観てもらいました。あの火山のなかで見えた光は火山雷といいます。
ふつうの雷は,雲のなかで氷同士がぶつかって静電気が生じて雷として落ちてくるんだけど,
火山雷は噴火によって細かい岩石同士がこすれて静電気ができることによって起きる現象です。
観ていると,かっこいいとか,すげーとか,思うよね。
でもね,忘れないでほしいことがあるんだ。
あの火山の下には,住んでいる人の生活があるんだってこと。
車に火山灰が降り積もっているシーンがあったけど,それだけじゃないんだよね。家や畑がダメになったり,避難しなければならなくなったり,あそこにいる人たちは大変な思いをしているんだよ。
思うのはいいよ,つい口に出るのも仕方ない。でも,そういう被災した人たちを思いやることも忘れないでほしいな。」
このあとは,学年・学級の実態に応じて,防災・減災に関する話をします。例えば…
家族で避難場所を決めているか。ちなみに,生徒はそもそも避難場所に指定される学校にいます。心配なのは仕事に行っている大人のほうです。
防災かばんは準備してあるか。賞味期限切れの食料が入っていないか,半年ごとに確認しましょう。
通信・連絡手段は決めてあるか。固定電話,携帯電話,SNSでそれぞれ連絡先を確認しておくと,家族で合流しやすくなります。
(被災地のみなさんのご無事と,一日も早い地域の復旧・復興を願っています。)
関東地方での連続した地震,台湾の直下型地震,そして桜島の噴火…。
これだけ続いてしまうと一体全体どうにかなってしまうのではないか。と不安にもなります。
こういった災害時には,新聞やニュース動画を資料として「防災」について話をしています。
タイムリーな話題なだけに,生徒たちの食いついてきます。
3学期の学習として,ちょうど関連領域を扱う頃ですね。1年生は地震・火山,2年生は気象(雷),3年生は自然災害があります。
今回は桜島の噴火の際に見られた「火山雷」について動画を見せました。生徒たちは食い入りうようにニュースを観ていました。
そして終わりの火山雷の場面でぼそっと…「かっこいい」と一人がつぶやきました。
もちろん,それを狙っていたわけですが,動画終了後こんなふうに話しました。
「今回は火山の瞬間を観てもらいました。あの火山のなかで見えた光は火山雷といいます。
ふつうの雷は,雲のなかで氷同士がぶつかって静電気が生じて雷として落ちてくるんだけど,
火山雷は噴火によって細かい岩石同士がこすれて静電気ができることによって起きる現象です。
観ていると,かっこいいとか,すげーとか,思うよね。
でもね,忘れないでほしいことがあるんだ。
あの火山の下には,住んでいる人の生活があるんだってこと。
車に火山灰が降り積もっているシーンがあったけど,それだけじゃないんだよね。家や畑がダメになったり,避難しなければならなくなったり,あそこにいる人たちは大変な思いをしているんだよ。
思うのはいいよ,つい口に出るのも仕方ない。でも,そういう被災した人たちを思いやることも忘れないでほしいな。」
このあとは,学年・学級の実態に応じて,防災・減災に関する話をします。例えば…
家族で避難場所を決めているか。ちなみに,生徒はそもそも避難場所に指定される学校にいます。心配なのは仕事に行っている大人のほうです。
防災かばんは準備してあるか。賞味期限切れの食料が入っていないか,半年ごとに確認しましょう。
通信・連絡手段は決めてあるか。固定電話,携帯電話,SNSでそれぞれ連絡先を確認しておくと,家族で合流しやすくなります。
(被災地のみなさんのご無事と,一日も早い地域の復旧・復興を願っています。)
【理科】マッチは大箱でなく小箱で買う ― 2015/06/25

ガスバーナーを使うときは,マッチで火をつけますね。
最近はマッチで火をつけられない生徒もいます。
そのため,ガスバーナーの練習の前にマッチの練習が必要だったりもします。
さて,そのマッチですが,買うときは小箱で買うようにしましょう。
「小箱は班の数だけにして,大箱で買うほうが安く済む。」と考えがちですが,
こするところがテカテカで,何度こすっても火が点かなくて悪戦苦闘している生徒がいます。
安全性を考えると確かにすぐに火が点かずに,少しだけこすれているぐらいが丁度いいのですが,
テカテカすぎては何度もこすったり,力を入れてしまってマッチが折れたり,余計なことが起きてしまいます。
ですから,マッチ箱に入っているの本数だけ使ったら,その箱はもうお役御免と考えたほうがいいです。
管理のことを考えると,小箱に入れておくマッチは3本前後だと思います。
それ以外のマッチは今までに買って小箱や大箱に移しておくとよいでしょう。
つぎにマッチを購入するときに検討してみてください。
「マッチ1本,記事のもと~。カンカン♪」というダジャレを最後に思いつきました。おしまい。
最近はマッチで火をつけられない生徒もいます。
そのため,ガスバーナーの練習の前にマッチの練習が必要だったりもします。
さて,そのマッチですが,買うときは小箱で買うようにしましょう。
「小箱は班の数だけにして,大箱で買うほうが安く済む。」と考えがちですが,
こするところがテカテカで,何度こすっても火が点かなくて悪戦苦闘している生徒がいます。
安全性を考えると確かにすぐに火が点かずに,少しだけこすれているぐらいが丁度いいのですが,
テカテカすぎては何度もこすったり,力を入れてしまってマッチが折れたり,余計なことが起きてしまいます。
ですから,マッチ箱に入っているの本数だけ使ったら,その箱はもうお役御免と考えたほうがいいです。
管理のことを考えると,小箱に入れておくマッチは3本前後だと思います。
それ以外のマッチは今までに買って小箱や大箱に移しておくとよいでしょう。
つぎにマッチを購入するときに検討してみてください。
「マッチ1本,記事のもと~。カンカン♪」というダジャレを最後に思いつきました。おしまい。
【理科室】薬品は使う分だけ買った方がいい ― 2015/03/20

理科薬品庫にどれぐらいの種類の薬品がありますか。
うちの理科室は今までの勤務校に比べると,少ない方でホッとしました。
使いもしない,使いきれもしないほどの薬品がある学校があります。「新品の塩酸10本とか,何年分だよ!」と思ったことがあります。
学校ごとにいつ行うかという決まりがあると思いますが,全量点検のときの苦労を思うと,ほんと嫌になりますね。
発展内容で使えるかもしれないという薬品も,ほどほどの種類と,少ない量で構いません。
例えば炎色反応やスライム作りなど,選択理科で扱いそうな題材の薬品はあってもいいかもしれませんが,たくさんは要りません。やるとなれば,そのとき注文すればいいのです。
薬品はできるだけ少ない方がいいです。
使わない薬品はもちろん要りません。
薬品がたくさんあるということは,それだけ管理のリスク(破損,変質,事故,盗難)が高まり,手間(全量点検,一覧表作成,使用簿作成)がかかるということです。
実際に授業で困るのは,単体の金属です。
「銅を燃焼させて質量が何g増えるか。」という実験がありますが,そこから銅に結合した酸素の質量を求めて,定比例の法則にもっていきます。
そのとき,新品の銅であればちゃんと質量が増えて,何回目かの燃焼で,教科書通りに一定の質量増加で落ち着きます。
しかし,数年前に買ったような銅だと,すでに空気中の酸素と化合してしまっていて,燃焼させてもなかなか質量が増えないということが起こってしまいます。
当然,生徒はそんな事情は知りませんから,「失敗した。」「うまくいかない。」となってしまいます。
「炭素で還元すればいい。」なんて机上の空論です。現場にそんな余裕はありません。
単体の金属粉末(銅,鉄,マグネシウム等)はできるだけ年度で使いきれる量だけ購入しましょう。単元に入る前に余裕をもって注文すればいいだけです。
まだまだ残っている銅粉末の薬品瓶を前に,思ったことでした。
うちの理科室は今までの勤務校に比べると,少ない方でホッとしました。
使いもしない,使いきれもしないほどの薬品がある学校があります。「新品の塩酸10本とか,何年分だよ!」と思ったことがあります。
学校ごとにいつ行うかという決まりがあると思いますが,全量点検のときの苦労を思うと,ほんと嫌になりますね。
発展内容で使えるかもしれないという薬品も,ほどほどの種類と,少ない量で構いません。
例えば炎色反応やスライム作りなど,選択理科で扱いそうな題材の薬品はあってもいいかもしれませんが,たくさんは要りません。やるとなれば,そのとき注文すればいいのです。
薬品はできるだけ少ない方がいいです。
使わない薬品はもちろん要りません。
薬品がたくさんあるということは,それだけ管理のリスク(破損,変質,事故,盗難)が高まり,手間(全量点検,一覧表作成,使用簿作成)がかかるということです。
実際に授業で困るのは,単体の金属です。
「銅を燃焼させて質量が何g増えるか。」という実験がありますが,そこから銅に結合した酸素の質量を求めて,定比例の法則にもっていきます。
そのとき,新品の銅であればちゃんと質量が増えて,何回目かの燃焼で,教科書通りに一定の質量増加で落ち着きます。
しかし,数年前に買ったような銅だと,すでに空気中の酸素と化合してしまっていて,燃焼させてもなかなか質量が増えないということが起こってしまいます。
当然,生徒はそんな事情は知りませんから,「失敗した。」「うまくいかない。」となってしまいます。
「炭素で還元すればいい。」なんて机上の空論です。現場にそんな余裕はありません。
単体の金属粉末(銅,鉄,マグネシウム等)はできるだけ年度で使いきれる量だけ購入しましょう。単元に入る前に余裕をもって注文すればいいだけです。
まだまだ残っている銅粉末の薬品瓶を前に,思ったことでした。
理科を学ぶと人間が好きになる ― 2015/02/16

「どうして理科を学ぶのか?」と大学の講義で問われたことがあります。
学生は何十人もいて,黒板にそれぞれ一言で書くように言われました。
みんなは「科学を進歩させるため。」「毒になるものを知るため。」「受験のため。」などそれぞれに書いていました。
私はさんざん悩んだ末に,最後の方に出ていって,黒板の隅にこう書きました。
「おもしろいから。」
大前提は,第一歩目は,あるいは究極的には,これしかない!これが正解だ!と思って書いたのでした。
先生が解答の一つ一つにコメントしながら,私のを見て,
「だから~・・・理科が面白くないから問題にしたんでしょ。」
と,一蹴されたのを今でも覚えています。
私の答えって,間違ってましたかね?
理科って面白くないですか?
それからというもの,私はこのエピソード記憶とともに,何度も「どうして理科を学ぶのか?」と考えるようになりました。
理科を学ぶ楽しさは,いろいろあるでしょう。
わたしが考えていたのは,「SFが面白くなる。」ということです。
理科を知らなければ,どこまでが現実にありうることで,どこからが空想なのか,分からなくなります。
そして,その空想の部分がどうしてそうなるのか考えられるから楽しくなると思います。
たとえば,ドラえもんの四次元ポケット。そんなポケットは存在しなくて,そこがもうSFなのですが,だから面白い。ドラえもんがそこからどんなものを出すのかとワクワクする。便利な道具だけでなく,役に立たないものも飛び出してくるから面白い。どこがどうなっているのか,タケコプターでどうして空を飛べるのか,想像する楽しさがあります。
たとえば,怪獣や宇宙人が出てきます。口から火を吹く。想像はできますが,そのエネルギー源はどうなっているのでしょう?どうして口の中を火傷しないのでしょう?そこを作中のいろいろなヒントをもとにあれこれ考える。ゴジラはどうして海へ帰っていくのか?ウルトラマンのスペシウム光線とは何か?それが楽しい。
たとえば,ロボットが出てきます。エネルギー源はなんなのか?中に乗っている人はどうやって操縦しているのか?自分だったら操縦できるだろうか?考えただけでワクワクします。ガンダムはリアルに作ることが可能で,スペースコロニーも構想としてはすでに有って,ミノフスキー粒子だけが架空のものなのだと知ったときは興奮しました。
そうやってSFの部分を楽しみ始めると,現実の部分も楽しくなってきます。
「現実にそんなことがありえるのか?そうなんだ,そうなればありえるのか。」
たとえば,福山雅治の『ガリレオ』や沢口靖子の『科捜研の女』なんかがそうですね。
あれは架空の話ですが,SFではなく,可能性のあるお話です。そのSFと現実のギリギリのラインで描いているから面白いわけです。
そしてやがては,それを考え出したり,作り出していく人間そのものへの関心になっていきます。
つまり人間の可能性,自分の可能性へと興味・関心が深化していくわけです。
だから理科を勉強する。理科を学ぶと人間が好きになる。今はそう思っています。
学生は何十人もいて,黒板にそれぞれ一言で書くように言われました。
みんなは「科学を進歩させるため。」「毒になるものを知るため。」「受験のため。」などそれぞれに書いていました。
私はさんざん悩んだ末に,最後の方に出ていって,黒板の隅にこう書きました。
「おもしろいから。」
大前提は,第一歩目は,あるいは究極的には,これしかない!これが正解だ!と思って書いたのでした。
先生が解答の一つ一つにコメントしながら,私のを見て,
「だから~・・・理科が面白くないから問題にしたんでしょ。」
と,一蹴されたのを今でも覚えています。
私の答えって,間違ってましたかね?
理科って面白くないですか?
それからというもの,私はこのエピソード記憶とともに,何度も「どうして理科を学ぶのか?」と考えるようになりました。
理科を学ぶ楽しさは,いろいろあるでしょう。
わたしが考えていたのは,「SFが面白くなる。」ということです。
理科を知らなければ,どこまでが現実にありうることで,どこからが空想なのか,分からなくなります。
そして,その空想の部分がどうしてそうなるのか考えられるから楽しくなると思います。
たとえば,ドラえもんの四次元ポケット。そんなポケットは存在しなくて,そこがもうSFなのですが,だから面白い。ドラえもんがそこからどんなものを出すのかとワクワクする。便利な道具だけでなく,役に立たないものも飛び出してくるから面白い。どこがどうなっているのか,タケコプターでどうして空を飛べるのか,想像する楽しさがあります。
たとえば,怪獣や宇宙人が出てきます。口から火を吹く。想像はできますが,そのエネルギー源はどうなっているのでしょう?どうして口の中を火傷しないのでしょう?そこを作中のいろいろなヒントをもとにあれこれ考える。ゴジラはどうして海へ帰っていくのか?ウルトラマンのスペシウム光線とは何か?それが楽しい。
たとえば,ロボットが出てきます。エネルギー源はなんなのか?中に乗っている人はどうやって操縦しているのか?自分だったら操縦できるだろうか?考えただけでワクワクします。ガンダムはリアルに作ることが可能で,スペースコロニーも構想としてはすでに有って,ミノフスキー粒子だけが架空のものなのだと知ったときは興奮しました。
そうやってSFの部分を楽しみ始めると,現実の部分も楽しくなってきます。
「現実にそんなことがありえるのか?そうなんだ,そうなればありえるのか。」
たとえば,福山雅治の『ガリレオ』や沢口靖子の『科捜研の女』なんかがそうですね。
あれは架空の話ですが,SFではなく,可能性のあるお話です。そのSFと現実のギリギリのラインで描いているから面白いわけです。
そしてやがては,それを考え出したり,作り出していく人間そのものへの関心になっていきます。
つまり人間の可能性,自分の可能性へと興味・関心が深化していくわけです。
だから理科を勉強する。理科を学ぶと人間が好きになる。今はそう思っています。
最近のコメント