教育課程編成で他教科を学ぶ2013/02/26

今年度は免外で家庭科を受け持ちました。1年間,毎週のように頭を悩ませましたが,学んだことも多かったです。理科に使えることもいくつかあります。例えば次のようなことです。

1年生は食生活について学びます。エネルギーの単位として「kcal」を使います。理科では3年生でエネルギーの単位を「J」と学び,「kcal」との変換をできるようにします。このとき,「1年生のとき,家庭科でやったでしょ?」と言えます。

1年生の住生活では騒音について学びます。音量の単位として「dB」を学習し,iPadの「Decibel Ultra」や「Decibel 10th」というアプリで騒音を測らせました。理科では1年生で「音の大きさは振幅で表す」ことは学習しますが,その単位はやりません。やりませんが,「音の大きさを表す単位ってなんだっけ?」と質問できます。

このような発見が多数ありました。それに合わせて,それ以外の教科についても目が行くようになりました。

数学では一次関数で「音の速さ(m/秒)=331.5+0.6t(tは空気の温度)」というのを例題で扱っています。理科では「通常の気温(15℃)のとき,音の速さは340m/秒です。」と教えます。そのあと「実は気温によって変化するんだよ。」なんて言っていましたが,数学で学習しているならそこまで踏み込んで学習できるはずです。

理科のベースは数学で,その応用は技術・家庭です。しかしそれ以外の教科にもたくさんのつながりがあるはずです。国語の科学的説明文や社会の地理などもとても参考になります。

理科について深く究めていくのも大切ですが,他教科・他領域へ広く伸ばしていくのも大切だと思いました。

以前から漠然とは思っていましたが,具体的にどうやってやればいいのか分かりませんでした。まずは各教科の学習指導要領解説などをダウンロードしました。あとは単に,他教科の先生に教科書をお借りして読んでみればいいのですよね。

来年度の家庭科の教育課程編成に頭を悩ませながら,本業の理科に還元していきたいと思います。
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