「お前」って言わないために2014/05/23

【金言】というタイトルタグをつけて,記事を上げてきましたが,実を言えば,今日の記事を書くための布石でした。



「バカ」「アホ」「お前」って言う前に

美しい言葉を探してください。



という掲示物をA3サイズで作成して,きのうまでの4枚に混ぜ込んで教室のうしろに貼りました。

守秘義務がありますから,オモテの理由は書けませんが,ウラの理由は自分への戒めです。

わたしは生徒に向かって「バカ」「アホ」とは言いません。

「バカじゃないんだから,しっかりしようよ」みたいな言い方をしてしまうことはありますが,頭ごなしに,吐き捨てるように暴言を使うことはありません。



しかし,「お前」や「お前ら」は使ってしまうのです。

「お前,そんなんでどうするんだよ。」「お前ら,しっかりしろ,やればできるだろ。」

みたいな感じです。大して悪いことのようには感じていなかったのですが,使うのをやめようと思いました。



実を言うと,娘ちゃんに向かって,「おまえ,なんで泣くの~?」とか,「おまえさー,寝てもいいんだよー」という感じで使っていたのです。

悪気はありません。悪意よりも愛情をもって言ったつもりでいました。

しかし,嫁ちゃんが「上から言っているように聞こえる。そういう愛情は感じない。」と注意してくれました。

自分ではそんなつもりはないのですが,聞いている人が不愉快ならば改めたほうがいいよな~と,嫁ちゃんの機嫌を気にしつつ思っていました。



そんなある日,近所のスーパーへ買い物へ行った時でした。

私は娘ちゃんを抱っこして,嫁ちゃんが会計するのを待っていました。

すると,スーパーとかによくあるゲーム機で,子供2人とお父さんが遊んでいました。子供は2歳と4歳とか,そんな感じに見えました。

チャリーンと音がして,2歳の男の子が100円玉をゲーム機の下に落としてしまったときです。

「お前,何やってんだよ,このガキが!ポケットに入れとけばいいだろうが,ったく,お前はもう!」

お父さんの言葉でした。

ビックリしてしまいました。自分の2歳の息子に向かって,すごい言葉遣いだなーと思いました。

そして,ほぼ同時に「お前」って嫌だな,と気づくことができたのです。



嫁ちゃんに言われ,客観的に言っているのを聞き,ようやく良くない言葉だと実感することができました。

教室では,前よりも意識して「君たち」「あなたがた」と言うようになりました。

同じく娘ちゃんにも,つい「おまえ」って言ってしまうことが減ってきたように思います。

まだまだ口に出てしまうこともあるのですが,そんな自分を戒めるための掲示物を,教壇に立ったときに見えるように,教室の後ろに掲示したのでした。

生徒たちには,「先生も言葉づかい改めるように努力するから,君たちもいい言葉を使うようにしようね。」と話しました。



教師としても,父親としても,まだまだ修行です。いつもですが,今回も,嫁ちゃんに感謝します。指摘してくれて,ありがとう。
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