【理科】化学反応式をマグネットで指導するコツ2018/05/31

章のまとめはマグネットで振り返り
今年は中学2年生を受け持っています。

化学反応式の指導では、マグネットをホワイトボードに貼って、あれこれ動かしながら考えさせる実践は多いと思います。

この授業実践のコツを紹介します。



まず、マグネットはいろいろな色(4色以上)をたくさん用意します。大きさもいろいろあっても構わないいでしょう。

マグネットをいれるトレイやタッパを用意するのもいいでしょう。

ホワイトボードもA3サイズくらいのものを用意します。大きいほうがいいですが、A3で大丈夫です。

ホワイトボードは横に使って、中心に「→」を書きます。このとき「+」は煩雑になるので要りません。

100均でどれも揃います。理科室や事務室を探して無いときは買うしかないですが、無駄に買いすぎないようにしましょう。





班活動の時は6人では多いので、多くても4人がいいと思います。(準備する数は増えますが。)

この人数だと頭を寄せて話し合うことができます。

私は6人は「生活班」、4人は「学習班」と呼んで、班を作るときに指定しています。





さて、実際にこの授業をするときの最大の悩みは、マグネットだと思います。

学校(事務室)には意外とたくさんのマグネットがあります。

たぶん、理科室にも同じような授業をしようとしたマグネットがあります。

しかし、私が出会った理科室のマグネットたちには、わざわざ白いマグネットには「H」とか、黄色いマグネットには「C」とか書いてあります。

これを「やめる」のが、この授業のコツです。



マグネットには何も書かないのです。

マグネットによって、「H」とか「Fe」とか決めてしまうから、数が足りないとかのトラブル(面倒・手間)が起きるのです。

適当な数を配って、生徒たちに自分たちで決めさせてしまえばいいのです。



もともと原子に色なんてついていないんです。(ついているのもあるかもしれませんが。)

数学で「バナナの本数をxとする。」というように、仮定することを学んでいます。

そんなことを根拠にすると、生徒にはそれほどの違和感がありません。





ですから、

「自分たちで、どの色のマグネットを水素(H)にするか、決めてからスタートしましょう。」

「ただ、つぎの問題でも同じにしてもいいし、さっき水素だったマグネットを炭素にしてもいいよ。」

「説明する人が、どのマグネットが何を表すか宣言してやるんだよ。」

と言ってやればいいのです。



これで書いたり貼ったりする手間も、必要な数を揃える手間もなくなります。

生徒たちはワイワイと話し合いながら、お互いに学びあって理解を深めることができます。

先生は「このピンクのマグネットは何を表しているの?」なんて聞きながら、机間指導しましょう。



私がよくやらせるのは次の4つです。

(1)水の合成(化合) 2H2+O2 → 2H2O

(2)マグネシウムの燃焼  2Mg+O2 → 2MgO

(3)酸化銀の分解  2Ag2O → 4Ag+O2

(4)酸化銅の還元(炭素を使って) 2CuO+C→2Cu+CO2



学習班をつくり、1人1つ分担を決めて、のこり3人に説明するのを課題にします。

分からないときは3人がフォローして教えてあげるようにします。

全部できてしまった班には、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の分解を考えさせます。

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